たまたまチャンネルをひねったらフジテレビのイットをやっていて、加藤綾子アナと古市憲寿氏が自民総裁選をめぐって安直なやり取りをしていた。
河野太郎氏は選択的夫婦別姓に賛成、女系天皇にも賛成で自民党内保守派から反発を受けているという話の流れで、古市氏が「選択的夫婦別姓に賛成の人のほうが多い。自民党の古くさい考えはもう一掃して、新しい考えでやってほしい」という趣旨の発言をし、なんと加藤綾子アナも「そうですよね」と全面的に同意していた。
選択的夫婦別姓反対、女系天皇反対は「古くさい考え」なんだそうだ。社会学者ともあろう者が、「古い考え=悪」、「新しい考え=善」と、こんな単細胞的発想をするとは予想もしなかっただけに、げんなりした。
だいたい「選択的夫婦別姓に賛成の人のほうが多い」は事実なのか?
これが事実に反することは、拙ブログで過去に何度も指摘した。
5年ごとに行われる内閣府のどの調査を見ても、夫婦同姓支持派の方が選択的夫婦別姓支持派よりも多い。
しかも、夫婦同姓については、選択的夫婦別姓派が「憲法違反だ」とか「女性差別だ」とかしきりに騒いでいるが、最高裁が「合憲であり女性差別でもない」と既に結論を下している。
古市氏の思考に従うなら、合憲判断を下した最高裁判事たちも「古くさい考えにとらわれた人物たち」で、さっさと退場すべき、ということになるんだろうか。
こんな人物が社会学者とは呆れるし、加藤綾子アナも少しは勉強してから物を言ったらどうか。テレビという影響力の大きなメディアで発言することの重大さをどこまで分かっているんだろう。