吊りしのぶ

気の向くまま、思い付くままに。記憶にとどめたいoutputの場として。

ジェンダー平等を掲げる日本共産党に「私が次の委員長になる」という女性議員はいるのか?

街中を歩いていたら日本共産党のポスターを見かけた。志位委員長がさっそうと歩く大きな写真。その上にジェンダー平等の文字が躍っていた。

ところで、志位さんは安倍政権を敵視してやたらと「民主主義を破壊する独裁政治」と糾弾してきた。この「安倍政権が独裁政治だ」という批判を真に受ける国民がいることにまず驚く。こう言っては何だが、頭がおかしいんじゃないか。

安倍政権が独裁政治を行ったことは、ただの一度もない。理由は簡単だ。安倍政権とは、自公連立政権だからだ。

事実、安倍氏はフルスペックの集団的自衛権行使を可能とする法改正をやりたかったが、公明党がそれには絶対反対の態度を貫いたので途中で諦めている。自分のやりたいことができない独裁者なんているだろうか?

安倍氏はまた、憲法改正案でも譲歩した。安倍氏の当初の考えは戦力不保持を定めた憲法9条2項の削除だったが、これも公明党が絶対譲らないという見通し(ということは、国民投票でも過半数の賛成は見込めない)から諦め、まずはできるところから始めようと、9条2項をそのままに自衛隊を明記する案に軌道修正した。

この軌道修正にかみついたのが、かの石破茂氏である。「(安倍氏は)ガラッと変わった。そんなことが説得できないなら国会議員なんてやめてしまいな」と言い放ったのは有名な話だ。

要するに、さすがの安倍氏も公明党が頑として反対することはできないのだ。それでどうして「独裁政治」ということになるのか、さっぱり分からない。

「独裁、独裁」と叫び続けていれば、そのイメージが国民に浸透して、安倍政権の支持率低下につながるだろうという共産党や反安倍マスコミの思惑が根っこにあることは明らかだった。しかし、これを真に受ける国民がいるのだから恐ろしい。ウソのプロパガンダに易々とのせられてしまう国民が多いことを意味するからだ。

連立政権の性格上、安倍氏の権力は公明党内部には及ばなかった。安倍氏は少数野党を潰すこともできなかった。独裁者なら公安調査団体の共産党を解党に追い込むこともできたはずだが、安倍氏にそんな力はなかった。

法律制定はすべて、国会で議論を尽くして多数決で法案を通すというやり方で行われた。政治もすべて合法的に行われた。安倍氏自身、自民総裁選で他の候補を破って総裁になり、総選挙の洗礼を受けて総理大臣になっている。自民党総裁任期の3期9年への延長も、党内手続きを経て行われたし、2018年の総裁選でも石破氏を破って総裁に就任した。

安倍政治のどこにも「独裁」をうかがわせる要素はない。

これに対し、日本共産党はどうか。志位和夫氏は2000年の第22回党大会で委員長に就任したが、この時、自民党のような民主的選挙が行われたとは聞いていない。志位氏が委員長になるとき、誰か対抗馬はいたんだろうか。共産党は、自民総裁選のように公の場で政策論争や討論を行って委員長を選出したのだろうか?

さらに、2000年と言えば、今から21年も前だ。この間、何度も党大会は行われ、一番新しい党大会は昨年の第28回大会である。志位氏は21年間も共産党の委員長を続けている。しかも、これまで一向に委員長交代の話が出てこない。対抗馬がいるという話もない。過去の第23~28回党大会で複数候補による委員長選挙が行われたという報道はあったろうか。私が知る限りないのである。

どうやら日本共産党には、「1期3年連続3期まで」というような党則はないようだ。自民党の総裁には任期がある。しかし共産党委員長には任期がない。

委員長の選出プロセスも不透明。21年間も委員長を務めながら、対抗馬が取り沙汰されたこともない。志位氏を批判して、委員長の座から引きずり下ろそうという動きが表面化したこともない。

自民党には、誰にでも総裁を批判する自由がある。もちろん、トップを批判するわけだから何らかのペナルティーは覚悟しなければならない。しかし、その覚悟さえあれば、批判はいくらでも自由だ。

しかし、共産党にはその批判の自由すらほとんどない。あったとしても、過去21年、大きな動きとして表に現れたことはないのではないか。それなりに政治には関心を持ってきたつもりだが、ちょっと思い出せない。

こんな政党に安倍政治を「独裁政治」呼ばわりする資格があるだろうか。志位和夫氏こそ、日本共産党における絶対的独裁者と言えるだろう。何しろ21年も党首の座に居座り続けているのだ。

共産党には志位氏に取って代わろうという委員長候補(その意志を明らかにした人物)はいないのか? みんな志位氏の言いなり議員で恥ずかしくないのか。自民党には、常日頃から「今度総裁選があったら自分は立候補する」と公言する人物が何人もいるわけだが、共産党にそういう人物はいるとは寡聞にして知らない。

これほど非民主的で独裁的な政党が、2つの政党から成る安倍政権を「独裁」呼ばわりする(してきた)のは滑稽ですらある。

今回の自民総裁選には2人の女性が立候補した。共産党がジェンダー平等を掲げるなら、次の党大会に向けて「私が委員長になる!」と公言する女性議員が出てこなければおかしいし、志位氏自ら女性議員が手を挙げるよう促すべきだ。

もっともその前に、志位氏は「私こそ独裁者でした。21年も長々と委員長をやって済みませんでした」と国民に謝罪し、委員長を退任すべきだと思う。