吊りしのぶ

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再度問う、ミヤネ屋(読売テレビ制作)は1990年の旧統一教会「モスクワ大会」に読売新聞幹部が参加したことは批判しないのか!

ミヤネ屋の公平・公正からかけ離れた一方的な番組作りは目に余る。そこで「再度問う!」として、前に書いた拙ブログを書き直した。

「ミヤネ屋」は読売テレビ(正式には「讀賣テレビ放送」)が制作している。「読売」を冠していることで明らかなように、読売新聞グループの会社である。

www.ytv.co.jp

で、「ミヤネ屋」にしろNHKにしろ、今はどのテレビ局のワイドショーや報道を見ても、旧統一教会と「接点」があっただけでアウトというスタンスだ。

「接点」は、旧統一教会本体はもちろん関連団体であってもダメ。旧統一教会の関連団体と知らずに祝電を送ったり、会合に参加してもダメ。

統一教会系の「世界日報」は新聞社なのに、取材を受けても、インタビューに応じても、著名評論家のお誘いで対談に出てもダメだという。

とにかく、関連団体と知って接触したのであれば悪質で、知らないで接触した場合も「知らなかったでは済まされない」のだそうだ。

もっとも、知らないで参加した辻元清美氏は、領収書を公開したから「評価する」のだという。そんな基準は誰が決めたのか。

superred2020kiroku.hateblo.jp

全国紙も地方紙も、これまで旧統一教会の関連団体を好意的に紙面に載せてきた事実がある。

ところが、こうした事実が明らかになると、掲載した新聞は記事を削除し、通り一遍の「お断り」を載せてお茶を濁してきた。

ksl-live.com

極めて卑怯な対応だ。だが、記事を削除したということは、「まずい」という認識はあるのだろう。

自分たちも教団と「接点」を持ったということは、教団の箔付けに協力し、そのことによって教団の社会的信用を高めたことになるからだ。

全国霊感商法対策弁連の弁護士らの理屈に基づくならば、教団内部でそれらの報道は広告塔の役目を果たし、新たな被害者を生むことにつながった、ということになる。

彼らの理屈では、旧統一教会やその関連団体と「関係」や「接点」を持つことは、重大な問題行為となるという。

それならば、身内に同様の事例があれば速やかに公表し、なぜそんなことが起きたかをつまびらかにし、世間に謝罪するのが筋だろう。

ミヤネ屋を制作する読売テレビは、読売新聞グループの会社なのだから、読売新聞社の人間が公の肩書で統一教会のイベントに参加したとなれば、これはかなり問題ではないか。

ミヤネ屋は岸信介首相の時代までさかのぼって旧統一教会を追及している。では、1990年6月の統一教会イベントへの読売新聞幹部の参加をなぜ自ら明らかにしないのか。

1990年といえば岸信介氏は既に故人。故人の行動さえ問題視してきたのだから、「1990年なんて古い」とは言わせない。

そこで、1990年6月の「第11回世界言論人会議」だ。

壇上のスピーカーの向かって左隣が文鮮明教祖。

同イベントの詳細は以下の拙ブログも参照のこと。

これは統一教会系の世界言論人会議とソ連のノーボスチ通信社が共催した国際イベントだった。

会議では文鮮明教祖本人が基調講演を行っている。ソ連側の事実上のホストはゴルバチョフ大統領。会議の目玉は文教祖夫妻とゴルバチョフ大統領の会談だ。

これにNHKの大幹部で放送総局特別主幹・磯村尚徳氏、高橋祥起NHK解説委員、(今も旧統一教会叩きに熱心な)週刊新潮の岩佐陽一郎編集次長らと並んで「平田明隆読売新聞編集委員」も参加した

「世界思想」1990年6月号の「会議の主な参加者」から

編集委員は論説委員よりも格下かもしれないが、その新聞社の顔であることに違いはない。

ウィキペディアの「編集委員」を見ると、誰もが知っている名前がズラリと並んでいる。

政治家らを厳しく追及する読売テレビ制作の「ミヤネ屋」は、同じグループ内の、しかも読売テレビと同じく、政治家にもの申す立場の「読売新聞」の編集委員が、統一教会肝いりの大々的な国際的イベントに、公然と参加していたことをどう考えるのか?

平田明隆編集委員は取材で参加したのではない。「第11回世界言論人会議」の参加者の1人なのだ。むしろ取材される側の一員になったのである。

読売新聞が社としてこの会議に関心があったのなら、政治部か社会部の記者を送って取材させれば済むこと。会議参加者に名を連ねる必要はなかった。

しかも「第11回世界言論人会議」は、統一教会との関連が最初からハッキリしている会議だ。

この会議は、旧統一教会内部では、1976年のアメリカ建国200年に合わせて開催した「ワシントン・モニュメント広場での大会」(教団側発表で30万人参加)に次ぐ、歴史的な大イベントとされている。

「モスクワ大会」の名で呼ばれ、大会期間中に、文鮮明教祖夫妻がゴルバチョフ大統領と単独会見した。

その時点で、統一教会の歴史において特別な位置を占める、2大イベントのうちの1つだった(アメリカでは「ワシントン大会」、ソ連では「モスクワ大会」)。

読売新聞の編集委員がそんなイベントに出たことは、「接点」のレベルをはるかに超えた「深い関係」を示唆するものだ。

「知らなかったでは済まされない」という批判は、ここには当てはまらない。明らかに知って参加していたのだから。

もちろんそれは、統一教会の広告塔に自ら進んでなったことを意味する。

統一教会側から見れば、日本のテレビメディアの代表格であるNHKと、部数日本一を誇る読売新聞から、幹部クラスが参加してくれたのだから、万々歳といったところだろう。

1990年6月は、1980年代後半に朝日ジャーナルが「霊感商法」批判キャンペーンを初めて以来、「統一教会=霊感商法」ということで、マスコミも世間も大騒ぎしていた時期にあたる。

当時は印鑑や大理石の壺の販売が大問題になっていた。

読売テレビと同局が制作する「ミヤネ屋」、そして宮根誠司氏は、こうした事実を知っているのか?

知っていながら隠しているのか? それとも同じ読売グループ内だから公にはできないと考えているのか?

ひょっとして知らなかったのかもしれないが、「知らなかったでは済まされない」。

ミヤネ屋は、平田明隆編集委員(当時)が自費で参加したのか、それとも旧統一教会のお金で参加したのか、読売グループの一員として読売新聞社に問いただし、その点も明らかにすべきだろう。