- 1,解散命令請求が出るのは避けられない。Xデーは近い
- 2,裁判をめぐる謀略情報にだまされるな!
- 3,解散命令の請求時に、岸田内閣がやると予想されること
- 4,祈りは必要だが、信者ならば1人1人がアクションを起こす時では?
- 5,アクションは正しい知識に基づいて。無手勝流は逆効果
1,解散命令請求が出るのは避けられない。Xデーは近い
国際弁護士の中山達樹弁護士のもとへ、続々と感謝や励ましのメッセージが届いているようだ。
中山弁護士のシンポジウムでの発表、ブックレット『拝啓岸田首相 家庭連合に、解散請求の要件なし』、弁護士ドットコムでの発言、著者インタビュー動画、ブログでの発信、どれをとっても自信に満ちあふれており、法律の素人である自分には分からなかったことの専門的解説にも目が開かれる思いがした。
だが、現実には岸田内閣は統一教会の解散命令請求に向けて着々と動いている。もはやXデーは時間の問題と見るべきだろう。
前代未聞の政府による宗教迫害が、いよいよ苛烈なものとなり、日本の「信教の自由」が公然と蹂躙されようとしている。
2,裁判をめぐる謀略情報にだまされるな!
この先、裁判でひっくり返すことは不可能ではないし、本来、三権分立は行政、立法、司法のそれぞれが暴走しないように作られた仕組みだから、最後の歯止めの役割を司法に期待することには十分な理由がある。
ここで、いくつか誤解を正しておきたい。
- 裁判は非公開で行われる。傍聴はできないので、審理のプロセスは私たちには分からない。公開裁判になると思っている人がいたら、それは間違い。
- 裁判は高裁で事実上決まる。高裁で統一教会が負けた場合、ただちに解散手続きが執行される。したがって3審制で最高裁まであると考えるのはやめたほうがいい。
- もちろん、最高裁への上告は可能。最高裁で最終的に勝訴することもあり得る。しかし、その可能性はかなり低いと覚悟すべきである。つまり、事実上、地裁と高裁で決まる。
- 既に書いたことだが、解散になった場合、「税制上の優遇措置がなくなるだけ」ということはあり得ない。これは反対派とマスコミが結託して流している偽情報である。法人名義の財産は全て没収される。信者の皆さんが個人資産を持ち寄って建てた教会堂も、それが法人名義になっていれば、教団の手を離れるか処分されることになる。
いやいや、絶対に裁判で勝てると言う人もいるだろう。
中山弁護士も、法理論的には負けるはずがないと述べている。しかし、その中山弁護士でさえ、司法が世論に屈することはあると言い、油断はできないと釘を刺している。
つまり、問題は世論である。司法も世論に影響されるという現実がある。
さらに暗澹たる思いにならざるを得ないのは、政府が請求を申し立てる以上、当然、勝算あってのことに違いないということだ。
現に、養子縁組み問題では、政府は勝ち目がないと見て教団を刑事告発しなかった。しかし、解散命令の問題では、請求を出す方針を固めたと報道されている。
ということは、政府は勝ち目があると見ているのだ。
おそらくメンツをかけて、なりふり構わず統一教会を攻撃してくるだろう。世論操作、印象操作、プロパガンダ、何でもありと覚悟しなければなるまい。
3,解散命令の請求時に、岸田内閣がやると予想されること
10月の何日か知らないが、政府が裁判所に請求を申し立てるとき、政府はこれまで集めた統一教会の“罪状”をまとめて発表する可能性がある。
たとえば、22件の民事訴訟で教団側は敗訴している。この訴訟の1つ1つがどういうものだったか、私たちはよく知らない。国民も同じだ。ごく大雑把なことしか報道されていない。
高額献金を要求されたとか、高額の物品を買わされたとか、伝道のやり方が違法だとか……。
これを政府が1つずつ事細かに発表し、それをマスコミがそのまま、例によって何の検証もしないで垂れ流したらどうなるだろうか。
中山弁護士の指摘するように、22件の民事訴訟も含め、裁判沙汰になったほとんどの案件が2009年のコンプライアンス宣言前のものである。
しかし、世論もマスコミも、そんなことは無視して「統一教会はこんなひどいことをやってきた」と言い立てるのではないか。
「いや、それ、何年前の話ですか? 20年前、30年前の話でしょう」と反論して、それが通るのであれば、そもそも昨年以来の魔女狩りなど起こっていない。既に理性的、合理的な反論が通らなくなっている。
そんな中で、どうやったら政府の暴走にストップをかけられるか、どうしたら世間に理解と共感の輪を広げていけるかが問われているわけだ。
4,祈りは必要だが、信者ならば1人1人がアクションを起こす時では?
ここからが本題になる。
こういう状況で、「祈れば神様は何とかして下さる」とか「敵を愛し、迫害する者のために祈ります」とか「全国弁連、霊感弁連は何をしているか分からない人たちだ」とか言ったところで、それが果たして事態を打開するカギになるだろうか。
自分にはとてもそうは思えない。そこで、統一教会の信者さんたちが愛読している中山弁護士のブログに長文のコメントを書いてみた。
中山弁護士の感動に水を差すもので、掲載されないかと思ったが、寛大な方のようで載せていただいた。
そのコメントを、拙ブログにも出すことにした。関心のある方は、中山弁護士のブログとセットで読んでいただきたい。
水を差すようで恐縮です。お気に障ったら公開せず、削除していただいて結構です。信者さんが大勢ご覧になっているようなので信者さん向けにコメントさせてください。あえてきついことを書きます。
「霊感弁連の方たちも、自分たちが何をしているのかわかっていないから、こんなことがやれているのだと、整理しています。」と書かれた方の個人としての宗教性の高さには感服します。
しかし、それで霊感弁連の卑劣な動きにストップをかけられるでしょうか。政府の世論の支持を背景にした宗教迫害をやめさせることができるのでしょうか。
祈るだけで今の事態を乗り越えられるなら、信者全員で徹夜祈祷でも何でもすればいい。宗教団体ならば、それはそれで必要です。しかし、それだけでいいのかどうか。
かつて旧統一教会は有田芳生氏に「統一教会の真の姿を知り、現代のパウロになっていただきたい」と呼びかけていました。
キリスト教迫害の先頭に立っていたパウロが回心し、一転して伝道の最前線に立ったように、有田氏にもそうなってほしいと公に語っていたのです。
で、有田氏が「現代のパウロ」になったかといえば、回心どころか何の反省もなく今も最前線で教団を攻撃しています。
霊感弁連の「救い」のために祈るのも結構ですが、今必要なのはアクションを起こすことではありませんか。
最近は街に出てもどこにも家庭連合信者の姿を見ません。2世問題で批判されたエホバの証人は、普段と変わらず駅頭で伝道していますよ、ちゃんと看板を出して。
しかし、家庭連合の人たちが看板を出して道行く人にチラシを配ったり、のぼり旗を立てて街頭演説をやったりして、宗教迫害の不当性を訴え、「私たちの本当の姿を知ってください。マスコミや霊感弁連の言っていることは本当ではありません」と訴えているところを見たことがない。
それは自分のやることじゃない。本部の人がやるべきだ、教会の偉い人や偉かった人がやるべきだ、各教会の責任者がやるべきだ、と思っているのでは?
本部の人は訴訟準備、政府対応でそれどころじゃないでしょうが、「教会の偉い人や偉かった人がやるべきだ、各教会の責任者がやるべきだ」というのはその通り。
しかし、彼らに先頭に立つ気がないのだから、心ある信者がやるしかないのではありませんか。
街頭でチラシを配り、道行く人に訴えるなんて、1人でもできますよ、その気になれば。一人一人が全国各地でそういう行動を起こさないで、どうやって国民世論に理解してもらうんですか?
海外にお住まいの方なら、海外からアクションを起こしていただきたい。
アメリカ統一教会が岸田内閣の宗教迫害に抗議し、是正を求める声明を出しましたか? 韓国統一教会は? 台湾は? イギリス、ドイツはどうですか? 家庭連合は世界中に広がっているのではなかったのですか?
韓国では以前、在韓日本人信者が抗議集会を開きました。
しかし、韓国人の信者たちが「日本を救え」と集会を開いたという話は聞きません。彼らは日本の家庭連合が解散に追い込まれようとしているときに、指をくわえて見ているつもりなんでしょうか?
一部の国際人権団体を除いて、なぜどこからも公式の抗議声明、是正を求める声明、あるいは宗教迫害をやめさせるための具体的な動きが出てこないんでしょうか?
心ある海外在住の信者さんは、まずその国の教団を動かすために行動を起こすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
ひと言で言って、祈っていれば何かが起きるというのは甘い。誰か(中山弁護士、徳永弁護士、福田ますみ氏を含む)が何とかしてくれるだろうというのも甘い。教団本部に任せておけばいいというのも違う。それで何とかなるなら、とっくに事態は好転しているはずだ。
5,アクションは正しい知識に基づいて。無手勝流は逆効果
1人ひとりがアクションを起こす以外ないのである。そのアクションは、正しい知識を前提としなければならない。これまで出版されてきた真実、真相を伝える本や情報のたぐいは一通り頭に入れておかなければならない。無手勝流でアクションを起こしても、かえって混乱するだけだ。
統一教会の信者さんたちは米本和広氏の『我らの不快な隣人』(情報センター出版局)は読んだのだろうか? 統一教会が昨年出した『拉致監禁 家庭連合に反対する人々』(光言社)はどうか。
それ以外にも重要な本が今年何冊も出た。「被害者の会」や「二世の会」を含めシンポジウムも何回も開かれ、その動画も公開されている。
光言社動画のyoutubeには、近藤徳茂氏や魚谷俊輔氏、太田朝久氏らが動画で極めて重要なことを語っている。
そういった情報を少しでも多く頭に入れた上で、あとは各自アクションを起こす以外にない。
「教団本部は何をやっているんだ!」などと非難したところで意味はない。今はもう、信者であるならば、「あなたは何をしたのか? どんなアクションを起こしたのか?」が問われる時に来ている。
イエス・キリストは言っている。
自分の命を救おうと思う者はそれを失い、わたしのために自分の命を失う者は、それを見いだすであろう。(新約聖書マタイによる福音書16章25節。口語訳)
教団内の礼拝や説教で、このような聖書の言葉を語ってきたと思われる人たちこそ、先頭に立ってアクションを起こすべきだと思うが、一向にそうした動きが見えてこない。
彼らは教団の解散が決まったら、「あーあ、解散しちゃったね」で済ますつもりなんだろうか。
あるいは、教団本部に責任を押し付けるつもりだろうか?
キリスト教の歴史は殉教の歴史だ。そのキリスト教を超えると豪語している宗教団体なのだから、信者歴の長い人たち、責任ある立場にいる人やかつていた人たちは、よもや「畳の上で安楽に死のう」などと考えているわけではあるまい。
今書いたことは比喩だが、新約聖書に「自分の命を救おうと思う者はそれを失い、わたしのために自分の命を失う者は、それを見いだす」と記されていることは、紛れもない事実である。
【16日午前2時追記】
中山達樹弁護士のブログは拙ブログの何倍、何十倍の読者がいるはずだが、今のところ、何の反応もない。残念だ。
【20日追記】
反響があったようなので、書き足りなかったことを書いて続編とした。