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10・1統一教会2世信者が島田裕巳(宗教学者)氏と語る第4回公開シンポ

1,2世の会第4回公開シンポに宗教学者・島田裕巳氏が登場予定

来る10月1日(日曜)「信者の人権を守る二世の会」が第4回公開シンポジウムを開催するとのこと。

同会は統一教会の現役2世信者が立ち上げた会だ。

統一教会本部の指揮・監督はなく(相談はしているだろうが)、彼ら独自に企画を考え、運営しているという。

これに刺激されたのか、統一教会や関連団体の人たちが出版記念シンポを開いたり、拉致監禁・強制改宗被害者の会がシンポジウムを開いたりと、今年に入って教団側の動きが活発になってきた。

今度のシンポには売れっ子宗教学者の島田裕巳氏が登場するそうだ。

このご時世に、「統一教会の味方をするのか!」と全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)から糾弾されるのを覚悟で教団2世信者と討論するというのだから、大したものである。

現役信者との討論の場に出てくるということは、統一教会憎悪の塊のような他の宗教社会学者(櫻井義秀氏や島薗進氏、塚田穂高氏…)とは違うということだ。

「学問」に名を借りて自らの主観的な主義・主張を語るにすぎない連中とは一線を画していると言える。

どういう話をされるのか、また2世信者がどういう受け答えをし、どんな質問を投げるのか大いに注目したい。


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個人的には、「家庭連合の過去」について掘り下げるのは2世信者には荷が重いと思う。

これをテーマにすれば、2世信者さんは島田氏から話を聞くだけになってしまうかもしれない。

2,「統一教会の過去」を語るのは2世信者には荷が重いのでは? 本来、「霊感商法」「正体隠し伝道」をやらせてきた責任者たちが語るべき問題

いわゆる「霊感商法」にしろ「正体隠し伝道」にしろ、マスコミ報道が時間軸を無視して今もやっているように報道し、無知な大衆はそれを真に受けているが、実態は全く違う。

事実は教団が発表している通り、2009年3月のコンプライアンス宣言以後、ほとんど行われていない。もう13年、14年も前に公に完全中止されたものだ。

「ほとんど」と書いたのは、掟破りのように一部の信者が続けていた実態があるらしく、それが明るみに出て、「いや、2009年以後もやってるじゃないか。現にこういう例がある」などという形で時々報道される事例があるからだ。

それはむしろ、統一教会が上意下達の鉄の規律を誇る教団ではないことを意味する。

約11年間信者だった哲学者で金沢大学教授の仲正昌樹氏が「月刊正論」22年12月号(「旧統一教会が『闇の政府』という妄想」)で書いたように、信者には信仰レベルに濃淡がある。

また、信者でも教団の考えとは部分的に違った考え方をする者もいる。

したがって、教団との距離の取り方は信者ごとにみな違うという。

当然だろう。キリスト教会の信者だって布教に熱心な人もいれば、信仰はしているが布教まではしない人、さらにサンデー・クリスチャン、月1クリスチャン(月に1回くらいは教会に行く信者)もいるわけで、統一教会だって同じだろう。

ところが、マスコミや全国弁連は、あたかも統一教会は鉄の結束を誇る一枚岩の集団で、「一度入ったら抜けられない」「ノルマを課されて信者は断れない」「教祖やトップの命令は絶対。言われた通りに動くようにマインド・コントロールされている」などと、見てきたようなウソを言い、自分で勝手に作り上げた虚像に向かって太刀を振るっている。

傍目にはドン・キホーテにしか見えないのだが、世間はコロッとだまされてしまうようだ。

というわけで、「霊感商法」も「正体隠し伝道」も過去の話だ。これについて語るのは、本来、信者歴の長い現役の人たちの責任だ。

統一教会の「過去」をテーマに据えるならば、この種の対談や討論をやるべきは、現役のいわゆる1世信者ではないだろうか。

それを2世信者の皆さんが取り上げざるを得ないところに、統一教会の問題点が象徴的に表れている。

問題点とは、本来出てくるべき人が出てこないことである。

とりわけ、「霊感商法」や「正体隠し伝道」*1を行った信者たちを指導した者、責任ある立場にいた人たち、例えば『「霊感商法」の真相』(1996年、世界日報社)では、「ハッピーワールド前社長」「全国しあわせサークル連絡協議会責任者」だった古田元男氏、同連絡協議会元幹部(会計実務責任者)の小柳定夫氏らがインタビューに応じている。

小柳氏はよく知らないが、古田元男氏は今も元気らしい。

こういう人物たちが今こそ表に出て、「違法な霊感商法」の批判に対して、当事者として説明するべきだろう。

それとも、彼らはもう教会を脱会し、信者ではなくなってしまったのか?

3,「霊感商法」は合法。「霊感商法=違法」と一括りで非難するのは大間違い

自分は霊感商法が違法だとは思わないし、現に違法ではない。違法ならば霊感商法をやっただけで逮捕されるだろう。

しかし、消費者庁では霊感商法を「開運商法」と呼んでいて、それ自体は合法なのである。

だからこそ、彼らは当事者として表に出て、「霊感商法は違法ではない」とハッキリ言えばいい。一部に信徒の暴走があったことは事実だから、それはそれで改めてちゃんと謝ればいい。

しかし、壺や大理石の塔などを買って喜んでいる人が大勢いると同書には書かれている。そうした事実を紹介して、「『違法な霊感商法』などと一般化することは断じて認められない」と抗議すればよいではないか。

そして、いわゆる「被害」についても、当時のものは全て清算済みだということも。

全国弁連は「被害額」なるものを大げさに強調し、マスコミはそれが未精算で、救済されないまま泣き寝入りしている人が大勢いるかのようにウソ報道をしているが、そんなはずはないのだ。

しかし、こうした誤解、全国弁連の謀略情報がマスコミを通じて流布してしまうのは、かつてそれに関わったトップクラスの人物が会見を開いて釈明するなり反論するなりしていないからだと思う。

ちなみに、1996年12月15日付けで、統一教会の当時の会長、石井光治氏が「『霊感商法』問題に関する統一教会の見解」を発表している。

ashikaga-home-church.jimdofree.com

中和新聞1996年12月15日付けより

これは「霊感商法」を行っていた組織の見解ではなく、あくまで統一教会の見解だ。「霊感商法」を行っていた組織のトップは、この種の見解を出していないのではないか?

『「霊感商法」の真相』という本を買わないと彼らの見解が分からないというのでは、世間に説明したことにはならない。

しかし、中古しか出回っていないこの本を買って読んだところで、それは1996年当時の見解である。同じ見解を繰り返すにしても、「人」が公の場に出てくるのと出てこないのとでは、天と地の差がある。

当時もそうだったように、今も槍玉に上がっている「霊感商法」「正体隠し伝道」に関わった偉い人たちが、宗教法人が存亡の危機に立っているというのに、いまだに表に出てこない。これでは世間の非難が収まらないのも当然だ。

今日、統一教会会長の田中富弘氏も改革本部長の勅使河原氏も「ご迷惑をかけた方には申し訳ありません」と謝っている。

また、教団本部の広報「お知らせ」には、上記「統一教会の見解」と同じような主張がアップされている。

だが、自分が知りたいのは(多くの国民もそうだと思うが)、「霊感商法や正体隠し伝道を統一教会はやっていないと言うなら、誰がやったのだ」ということだ。

やった組織のトップは出てこないのか? 出てきてちゃんと説明すべきじゃないのか? それをしないから「統一教会はウソをついている。やましいことがあるんだろう」と思われる。

おそらく「霊感商法」や「正体隠し伝道」を率いたトップレベルの人たちは、表に出たがらないのだろう。代わりに矢面に立っているのが、統一教会現会長の田中富弘氏というわけだ。

この図式が続く限り、マスコミや世論の非難が終わることはないと自分は思う。

というわけで自分は、シンポでは「統一教会の現在・未来」についていかなる討論がなされるのかに注目している。

「過去」については、島田氏の披露するであろう昔話や分析に耳を澄ませたいと思う。

【気晴らしsongs】


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9月1日拙ブログでは元祖K-POPのミン・ヘイギョン(閔海景)が日本語で歌う「J」を紹介したが、今日はオリジナル歌唱をリンクした。

*1:何をもって「正体隠し」と呼ぶかは簡単ではない。信者が伝道の意図を持って声をかけたとき、その最初の段階から教団名を言わなければならないと全国弁連は言っているようだが、そんなのは全くのナンセンスだ。宗教の信者は常に、誰と会っても伝道しようという意図を持つものだ。聖職者でない限りは、人間関係の深まりに応じて「伝道できそうだな」「伝道しがいがあるな」と思った人に教団名を告げるのが普通だろう。同様に、◯◯会といったサークル名で勧誘して、人間関係ができたところで教団名を告げるというやり方も、なんら違法ではない。教団名を告げられたとき、関係を断つか続けるかは当人の自由だ。知らないうちに教団信者にさせられていたというなら違法だが、その前の段階ならいつでも引き返し可能である。いったい「正体隠し伝道」とは何なのか? 裁判所が違法認定したというが、「知らないうちに教団信者にさせられていた」以外に違法なケースがあり得るのか? 裁判所があり得ると判示したというのなら自分は不当判決だと思う。