面白いニュースがあった。時事通信によると、アイルランドが国民投票で「女性は家庭を大事に」という「時代遅れの」条項の削除を否決したという。
しごく真っ当な感受性だと思うし、おかしな時流に流されない賢明な判断として高く評価したい。
「女性は家庭」条項、改憲否決 アイルランド、国民投票で反対多数https://t.co/V2o3P0gF3H
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) 2024年3月10日
アイルランドで女性と家族に関する憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、選挙管理当局は9日、反対多数で否決されたと発表しました。
時事の報道によれば、
【ロンドン時事】アイルランドで女性と家族に関する憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、選挙管理当局は9日、反対多数で否決されたと発表した。
同国政府は社会における女性の役割や家族の概念に関し、「時代遅れ」(バラッカー首相)の条文の修正を目指したが、国民の支持を得られなかった。
投票は国際女性デーに当たる8日に行われた。
改正案では、母親が「家庭での義務」を怠って働きに出ることがないよう、国が努力することを求める条項などを廃止するとしていた。この条項は「女性の居場所は家庭」と規定しているとも受け取られてきた。
ところで、男女平等の指標として日本で異常なほどもてはやされているのが「ジェンダーギャップ指数」だ。
世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表しているが、日本はいつも100位以下。最下位に近いとマスコミやフェミニストが槍玉に挙げてきた。
ちなみに、2023年は146か国中125位だった。
読売新聞23年6月21日(ウェブ版)は、
男女平等が最も進んでいるのはアイスランドでした。14回連続の首位です。2位はノルウェー、3位にフィンランド、4位にニュージーランド、5位にスウェーデンが続き、北欧の国々が上位を占めました。
日本は146か国中125位でした。前年の116位から九つも順位を落とし、……
と伝えている。
今回、「時代遅れの『女性は家庭』条項」の削除に反対したアイルランドは、ジェンダーギャップ指数も相当に低く、男女平等が遅れた国なんだろうと思って23年の指数を見てみた。
すると、なんと驚くべきことにアイルランドは11位であった。
つまり、マスコミやフェミニストが錦の御旗にする「ジェンダーギャップ指数」では、アイルランドは男女平等先進国なのである。
125位の日本には及びもつかないくらい男女平等の進んだアイルランド。
そのアイルランドは、「女性は家庭」条項の削除に反対し、「女性の居場所は家庭だなんて時代遅れだ」と非難する連中の声を退けて、憲法に残すという選択をしたわけだ。
これは何を意味するのか?
要するに、「女性の居場所は家庭」という意識は、男女平等と矛盾するものではないということだ。
外で働きたい女もいれば、家庭を守りたい女もいる。どちらが善で、どちらが悪ということはない。
「女も男並みに外で働くのが当然で、それこそが男女平等」という発想は、女性のジェンダーを否定するもので、文化破壊の革命思想にほかならない。
賢明にもアイルランド国民は、そのことをよく分かっているのだと思う。