高橋洋一氏が「高橋洋一チャンネル」で指摘していたが、アメリカの賭けサイトでは最近になってトランプ勝利を予測する人が急増した。
高橋氏によると、そのキッカケになったのが10月5日(米時間の4日)の“事件”だ。それについて日本のマスコミでは毎日新聞や日本経済新聞が短く報じている。
毎日新聞の報道はこうだ。
11月5日の米大統領選で初当選を目指す民主党のハリス副大統領が4日に中西部ミシガン州で開いた選挙集会で演説した際、「(あと)32日」と4回繰り返す場面があった。
透明な画面に演説原稿を映し出す「プロンプター」の故障が原因で言葉に詰まったとみられ、以前から指摘されていたアドリブ力の低さが浮き彫りになった。
ハリス氏は演説の序盤、応援演説に立ったバスケットボールの元スター選手、マジック・ジョンソン氏の現役時代の背番号が「32」だったことを挙げて、「今日で、選挙まであと32日です」と訴えた。
ところが、急に言葉を継げなくなり、一呼吸置いた後、視線を漂わせながら「32日、32日。やらなければいけないことがある、やらなければいけないことがある。32日」と同じ文言を繰り返した。
実際の映像はこちら。
いい方に解釈すれば、プロンプターの故障という緊急事態に、とっさの判断で何とか言葉をひねり出したという見方もできる。黙り込んでしまうのが一番まずいからだ。
その意味で本人はうまくやったと思ったかもしれないが、有権者はそうは考えなかったようだ。
この後、賭けサイトでハリス勝利の予測は急落、逆にトランプ勝利の予想が急上昇した。
この点は、以下の日本語ペラペラのアメリカ人の動画解説が参考になる。
なお、日本経済新聞(ウェブ版10月12日)は次のように報じた。
トランプ氏に塩を送っているのは、民主党のカマラ・ハリス候補である。今一つパッとせず、大統領としては頼りない。そんな雰囲気が強まっている。
「今日が32だと覚えてる?」
ハリス候補は語りかけた。
「だから32日、32日なの、オーケー。……いいこと、32日……終わるまで大変な接戦なのよ」
10月4日、接戦州ミシガンでの選挙演説である。演説のビデオをみると、所々に不自然な間があり、必死に言葉を探しているのが目につく。
演説内容を映し出すプロンプターが故障し、次の言葉が出てこなくなったのだ。だから32日間と繰り返し、間を持たせようと必死。目は泳いでいる。
歌手でいえば、口パクである。仮にハリス政権が誕生したら、こうした光景が繰り返されるはず。
日経は大方のマスコミ同様ハリス支持かと思ったら、そうでもないようだ。こうやってハリス氏の弱点もきちんと指摘している。