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統一教会「念書裁判」で実質勝訴。差戻し審の東京地裁、自称被害額1億8000万円→900万円(5%)で和解

「念書裁判」差戻し審の東京地裁で旧統一教会が実質勝訴

いわゆる「念書裁判」で、旧統一教会側の主張が「かなりの程度認められた」ため、東京地裁による和解勧告を受け入れたとのニュースが教団ウェブサイトで公表された。

念書無効の最高裁判決を画期的と称し、華々しく報じてきたマスコミの出鼻をくじくものだ。

「念書裁判」は、今年7月、最高裁が1審、2審を引っ繰り返し、念書の一部(献金の返金や賠償を求めないとする不起訴合意の部分)を無効とする判決を出し、審理を東京高裁に差し戻したことがマスコミで大々的に報道された。

これについては、以下の拙ブログで書いた。

tsurishinobu.hatenablog.com

今回の統一教会実質勝訴は、同類だがこれとは別の事案である。

教団ウェブサイトによると、

本件は、一審では当法人の主張が全面的に認められて当法人が勝訴しましたが、二審の東京高裁は2023年11月、一審判決を取り消し、東京地裁に審理を差戻しました。

当法人と原告の間で交わした合意書の条項の一部(不起訴合意)について、東京高裁が「無効」と判断した結果です。

当時、大手メディアは「元信者との合意書『無効』」などと報じましたが、合意書自体が「無効」と判断されたものではなく、不正確な報道でした。

とのことだ。

当初の請求額約2億8500万円に対し和解金は約900万円。自称被害額は何十倍にも盛られていた!

差し戻された東京地裁で今年に入って審理が始まり、最終的に「裁判所から原告の請求額の約5%を支払うという内容の和解勧告を受け」、旧統一教会はこれを受け入れて原告と和解したという。

教団ニュースは「勝訴的和解」と書いているが、

裁判所において当法人の主張がかなりの程度認められた結果であり、裁判所が原告の請求を棄却する方向の心証を形成したと考えることができ、

とあるので、素人判断では「実質勝訴」と解釈して差し支えないと思う。

何しろ、原告の請求額約1億8000万円に対し、和解額は約5%、単純計算で約900万円にとどまる。

単純化して言えば、裁判所は原告の主張する自称被害額の5%しか認めなかったのである。

原告が最初の提訴時に約2億8500万円を請求していたことを考えると、被害を訴える人たちの金額がいかに誇張されていたかが分かるだろう。

詐欺罪で有罪の信者はゼロ。民法の「詐欺・強迫」を認定された事案もゼロ。これでどうして「犯罪者集団」と呼べるのか?

中には

「5%とはいえ、カネを払えと裁判所が命じたのだから、やっぱり統一教会は加害者であり、人をだましてカネを巻き上げていたことに変わりはない」

と抗弁する人がいるかもしれない。

しかし、本当に詐欺の被害に遭ったのなら、被害者は民事だけでなく刑事でも提訴、すなわち刑事告訴するのが普通である。

たとえば、恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演後、SNSで誹謗中傷を受けて自殺した木村花さんの母親は、投稿者を特定して、民事のみならず刑事でも提訴し、一部は侮辱罪で略式命令を受けた。

www.asahi.com

朝日新聞の記事に

母親は刑事・民事で投稿者の責任を追及し、一部の投稿者は侮辱罪で略式命令を受けた

とあるように、自分が本当に犯罪の被害者だと確信するなら、民事での提訴に先立ち、刑事告訴するのが自然だ。

ところが、旧統一教会によれば、民事裁判は多数あっても、過去に詐欺罪容疑で刑事告訴された事案は1つもないという。

前にも引用したが、旧統一教会は岸田政権が解散命令を裁判所に請求したときの声明で、次のように述べている。

当法人で問題とされているのは、信者による献金です。

しかし、当法人においては、献金を巡って詐欺罪・脅迫罪などの有罪判決が下された事案は一件もなく、また、民事上も、「詐欺・強迫」(民法96条1項)に当たると認定されたことは一度もありません。

ほとんどの事案は、献金を勧誘した行為が社会的相当性を欠くとして信徒に不法行為が認められたことに対して、当法人に監督責任が認められたというもの……

つまり、一部の信者の行為は「社会的相当性を欠く」もので、その意味で民法上の不法行為にあたるが、信者が刑法の詐欺罪・脅迫罪などに問われたことはなく、民事上も「詐欺・強迫」(民法96条1項)に当たると認定されたことはない、というのだ。

このことから、旧統一教会を「犯罪集団」だの「反社」だのと呼ぶことが全くの的外れで、宗教ヘイトそのものだと分かるだろう。

マスコミは全国弁連(全国霊感商法対策弁護士連絡会)や全国統一教会被害対策弁護団の一方的な主張を鵜呑みにして、日夜せっせとフェイクニュースをまき散らし、日本中で統一教会への憎悪をかき立ててきた。

直近の衆院選報道でも明らかだが、その執拗さと底意地の悪さは吐き気を催すほどだ。

フェイクはダメと言いながら、自ら率先してフェイクを流し続けるマスコミ。

イエス・キリストが言われたように、彼らは「自分が何をしているのか知らない」(ルカによる福音書23章34節)のだろう。

必読!『月刊Hanada』12月号。福田ますみ氏「統一教会、念書裁判は司法の死」

なお、「念書裁判」については、かねて全国弁連や自称被害者らによる旧統一教会叩きの異常さを暴いてきたノンフィクションライターの福田ますみ氏が、『月刊Hanada』12月号(10月25日発売)でその真相に迫っている。

『月刊Hanada』24年12月号の目次より

これは読まなくては!