吊りしのぶ

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室井佑月氏、岸田首相の“女性ならでは“発言批判に疑問「バカみたい」の大正解/米ラトガーズ大学「アメリカ女性と政治センター」デビー・ウォルシュ所長の見解は?

1,岸田首相の「女性ならではの感性」発言を非難する愚か者たちにクレームを付けた室井佑月氏

14日のブログ(岸田首相「女性ならではの感性」発言に反発する東京新聞、蓮舫氏、平野啓一郎氏らの絶望的な愚かさ)の続きになるが、室井佑月氏がいいこと言っていた。

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このニュースに室井氏は「反対意見多いのかもしれないけど、バカみたいと思っちゃって」とバッサリ。「『女性ならではの感性、共感力も十分発揮して』って言ったことがどうしてこんな問題になるの? ジェンダー差別っていうのはいけないけど、〝ジェンダー差〟はあるでしょ? 男の人と女の人は違うものを持ってんじゃん」と疑問を投げかけた。

さらに「ジェンダー差別はいけないの。例えば男と女で同じ点数とってんのに男性だけ学校行かせるとか、その反対もいけない。同じ仕事してるのに片方だけ給料高いとか。でも〝ジェンダー差〟はあるでしょ?って。そこをあたしはリベラルって言われてる人たちがごまかしすぎだと思うし、なんかおかしいところにケンカの方向を持って行きがちだと思うよ」と指摘。

一部、同意できないところもあるが、「ジェンダー差はある」という主張は全くその通り。

このしごく当然の常識をひっくり返したいのがゴリゴリのフェミニストやジェンダー教の信者たちだ。

だが、日本よりもっと左派と右派、保守派とリベラル、保守派とフェミニストの対立が深刻なアメリカでも、「女性ならでは感性」発言に抗議する人なんか、滅多にいないのではないか? いるとしても相当偏った、極端な人だろう。

2,女性の政治参画に関する研究で知られる米ラトガーズ大学の女性学者の見解を聞いてみよう

昨日のブログでは、2021年放映の番組に触れて、

「NHK国際報道」が特集で、アメリカで女性議員を増やす研究・活動をしている女性学者を紹介し、その女性学者が女性議員を増やすコツとして、「女性ならではの視点」を押し出していくことが重要だ、と語っていたことを指摘しておこう。

と書いた。

この時の番組を、もう一度調べてみた。

この女性学者とは、米ラトガーズ大学「アメリカ女性と政治センター」デビー・ウォルシュ所長。放映日時は2021年2月12日だ。

ちょうどアメリカ初の女性副大統領が誕生した時期なので、「NHK国際報道2021」はこういう特集を組んだのだろう。

ちなみに、今放映しているのは「NHK国際報道2023」。酒井美帆キャスターは当時から出演しているが、男性キャスターは2人とも交代している。

NHK国際報道2023トップページより

全部を文字化する時間がないので、一部だけ引用しておく。特集タイトルは「アメリカ連邦議会 女性議員過去最多も課題が…」

記者 女性の政治参画に関する研究で知られるラトガーズ大学です。30年前から政治を目指す女性に対する選挙トレーニングなど実践的な講座を行ってきました。しかし、いまだ女性議員の割合が思うように増えていない現実に危機感を抱いています。

ウォルシュ所長 家族や子どもの問題、環境などにおいて女性は非常にすぐれた視点を持っています。もし女性議員がいなければ女性のすぐれた視点は議論に反映されないでしょう。

記者 どう女性候補者を増やしていくか、ラトガーズ大学では政治家を目指す女性たちに具体的な選挙戦略の立て方を指導しています。先月(1月)始まったオンライン講座には、これまでのべ650人余りが参加。

と、こんな感じだ。

「女性の優れた視点は女性議員がいなければ生かされない」とはっきり言っている。

女性には女性ならではの優れた視点があり、男性には男性ならではの優れた視点がある。世界中のどこでも共有されている社会常識と言っていい。

ただし、逆も然りである。男も女も良くない面を持っている。長所は短所に通じ、短所は長所に通じる。当たり前のことだ。

男と女は違う。違うからこそ異なる性別には意味があり、相互に協力し、補い合うことには大きな価値があるわけだ。*1

今回、見直したところ、特集は結構ボリュームがある。日米の有権者の投票行動を研究している早稲田大学教授にも取材して調査結果を紹介し、一応まともな番組になっていた。

しかし、この早稲田大学教授の調査結果は客観的なんだろうが、それについての同教授のコメントには疑問を感じた。

もっとも、この辺はNHKが都合よく切り取った可能性もあるので即断はできない。

また、取材した女性記者は、相も変わらず「日本の女性国会議員数が少ないのは問題だ」とステレオタイプな批判をしていて、「多くの国が自発的または法的にクオータ制を導入している」と、日本でもクオータ制を導入すべきという野党の主張に媚びを売っていた。

3,元オセロ中島知子さんの「マインド・コントロール」を疑問視していた室井佑月氏。「マインド・コントロール」と決めつけた紀藤正樹弁護士は今も謝罪なし

室井佑月氏は政治的には左派系だが、時々まともなことを言う。

2012年の元オセロ中島知子さんのマインド・コントロール騒動の時も、中島さんを直接診断したことも、会って観察したこともない紀藤正樹弁護士が「中島さんは友人の『占い師』にマインド・コントロールされている」とデタラメなことを吹聴しまくっていたが、室井佑月氏は、

「だって2人の関係がどういうものか分からないのに、本当にマインドコントロールって断定しちゃっていいの? コメントできないわよ」

「家賃の滞納問題は別だけど、中島さんだって(元占師の女性との関係に)自分のおかねを使ってたんでしょ。家族が騒ぐのは別だけど、マスコミが大騒ぎしてどう収拾つけるのよ。みんな傷つくだけじゃない」

と、まともなことを言っていた。

tsurishinobu.hatenablog.com

もちろん、この騒動は紀藤弁護士の大外れに終わったわけだが、今日に至るまで紀藤正樹弁護士が中島知子さんとその友人に謝罪したとか、公に自分の非を認めたとか、その種の報道は一切出ていない。全く不誠実な男だ。

【続き】

過去に国会議員や国会に出席した参考人が「女性ならではの視点」「女性ならではの感性」等々、女性を特別視する発言をしていないか調べてみた。すると、あるある、野党議員もこぞって……。

tsurishinobu.hatenablog.com

【気晴らしsongs】


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上はジャッキー・エヴァンコ10歳頃のライブ映像と思われる。下は10歳で出したアルバムが音源だろう。「To Believe 」。

*1:男性と女性は補い合う存在だが、だからといって国会議員にクオータ制を導入し、女性議員の数を恣意的に増やすことには反対だ。当選者は有権者の投票行動によって決まる。「女性的な視点」を持っていても「男性的な視点を」を全く持たない女性候補者と、「女性的な視点」も持ち合わせた男性候補者がいたとして、あなたならどちらに投票するだろうか? 自分なら後者に投票する。しかし、クオータ制を導入すれば、後者の男性がはじかれ、前者の女性候補者が当選してしまうかもしれない。